AVENGERS


本当に最高の映画でした。「アイアンマン2」を見た2年前の5月から公開を待ち望んでいただけに、IMAXで見れたことが堪らなく嬉しいです。

個々の映画であれだけ世界を広げちゃってるので一つにまとめるのは相当難しいはずなんですが、そこはアメコミオタクである監督兼脚本、ジョス・ウェドンのおかげで矛盾のないまとまり方をしています。

少し先の話をすると、来年5月の「アイアンマン3」、再来年の「ソー:ザ・ダーク・ワールド」「キャプテン・アメリカ:ザ・ウィンターソルジャー」の後、再々来年に公開が公式に決定した「アベンジャーズ2(仮題)」にジョスが続役することが決まっています。
さらに3作分世界が広がった後だけど、ジョスならなんとか上手くまとめられると信じて、公開を待ちたいです。


では、話を今作に戻します。

まず最初に言いたいことは、「関連作を見てなくでも楽しめる」というメディアの宣伝は間違っているということ。
前5作を見ていないと意味がわからないであろうシーンは山の如くあったし、なによりキャラの性格や関係性が掴みにくいと思うんです。

例えば、キャップであるなら、「元々は貧弱だったが正義心が強いため、実験の末強靭な肉体になった」というバックグラウンドが分かっていないと、ただの「正義心が強いがため一人で突っ走ってしまう人」に見えてしまいます。背景を知っていれば、その行動は強い正義心の賜物であり、皆をまとめる役を自ら買ってでるのも責任感からくるものだと分かります。(というかリーダーはキャップなのになんでポスターはアイアンマン推しなんだろうか・・・)

関係性というのは、例えばキャップとアイアンマン。
アイアンマンことトニー・スタークの父、ハワードスタークは、スーパーソルジャー計画を進めるSSR(戦略科学予備軍(後のシールド))を支援していました。
トニーは子供の頃、よくこの話を父に聞かされていたらしく、キャップに対して非常にフラットに接していきます。
ちなみにハワードの会社、スターク・インダストリーズは、彼が死んだ際にトニーが継ぎました。


そしてもう一つ、「関連作を見たほうがいい」理由としてはこれが一番重要だと思うんですが、それは「主役がいないこと」です。
先出のジョスはインタビューで「それぞれのキャラに平等に活躍するシーンを与えた。」と言っています。実際にそうでした。
それはファンにとっては本当に嬉しいことで、「今まで見てきた映画の主人公たちが一緒に戦っている感」があって、とても充実した内容になっています。
しかし、その「平等」にすることによって、各キャラが出てくる時間がほぼ同じになるので、「誰が主役か分からない」と言う事態になるのです。

まあ、結局は主役なんていないんですけどね。
言ってみればヒーロー6人全員が主役なわけですから、今サーガ初見の人は感情移入もできず、キャラも掴めないまま時が過ぎていく形になってしまうわけです。

とにかく!今から見に行く人は絶対全作見てから言ってください!


長くなりそうなので②へ続く形で。